前編の記事はこちら。
通過チェック４～通過チェック５
4時ごろ仮眠場所の道の駅象潟ねむの丘出発。1時間ほど仮眠することができた。
他の参加者達はほとんど先に出発したようだ。
その前にちょっとしたクライムがあった。
胃の状態はややマシになっていたので補給食を食べた。
疲労の蓄積で脚が回らない。一番軽いギアにしても、時速3㎞以下しか出せない。
しばらく走ると「1合目」という看板が出てきて、あと何合あるんだ…と絶望的になった。
歩いたほうが速いんじゃ？と思った。
7/14（日）7：05 通過チェック5 385.8㎞ 大平山荘
参考タイム 【16：42 ～ 06：44】
ヒルクライムがきつすぎて20分ほど時間オーバーしてしまった。
PCではないため、このあと巻き返せればOKなのだが…
通過チェック５～通過チェック６
疲れ、眠気、そして日差しにやられて相当しんどい。さらに胃が気持ち悪く、次のコンビニで胃薬を購入することを決意する。
ちなみに胃薬は2袋ともに使い切ってしまった。
7/14（日）12：04 通過チェック5 467.2㎞ ファミリーマートやまろく金山店
参考タイム 【19：22～12：08】
パンシロン健胃錠購入。
通過チェック6～PC5
時間の貯金が全くない状態。
平均時速15㎞出ていればギリギリ間に合う可能性もあった。
再び胃が気持ち悪くなってきた。あまり補給もできていない。
日差しも強く、疲れと眠気と気持ち悪さとの闘いになってきた。
自販機でアクエリアスを購入して飲んだ。その後トイレに寄ろうとしたら、急に吐き気を催し、先ほど飲んだアクエリアスを全て嘔吐。
眠気もひどい。これ以上休憩をする時間の余裕はない。
体が限界なので通り道にあったコンビニで10分だけでも、と休憩をとることにした。
そんな時間の余裕はないのだが…
休憩後もあまり疲れや眠気は抜けず、自転車を見るのも嫌になっていた。
しかし乗らなければ進めない…。
胃薬を飲み、しばらく走っているとまた吐き気を催し嘔吐。
どこでもいいから今すぐに横になって眠りたかった。
ちょっとしたアップダウンが何度もあった。
少しでも斜度があるとスピードが上がらず、時速15㎞を維持することが困難になっていた。
DNF
体が限界だと感じた。時速15㎞を下回っているうえに休憩をとっていては時間内に完走することは不可能。
7/14（日） 15：30ごろ運営へ電話しDNFを伝えた。
その後は気が抜けて、もうゴールさえできれば何時間かかってもいいや…という気持ちになっていた。
雨が降ってきて視界が悪い。
休みをこまめにとりながら進んだ。
7/14（日）19：03 PC5 537.5㎞ セブンイレブン寒河江平塩店
参考タイム 【21:44 ～16:52 】
シジミの味噌汁を購入。
すでに足切りの時間16：52を2時間以上オーバーしている。
もうブルベ600㎞の認定を受けることはできない。残り70㎞近い距離が遠い。
一体なぜこんなことをしているのか…。なんのために…？キツイことがわかりきっているのに…。
何故600㎞走れると思ったんだろう、実力もないくせに…。もう今後自転車イベント出るのも嫌だな、と思っていた。
それでもペダルを回さなければ前に進めない。
PC5～Finish
アップダウンがありつつ、ゆっくりと着実にゴールへ進んでいった。
雨は降り続いている。
暗くなってくるとまた眠気がひどくなってきた。
事故だけは避けたいので休むことに。
21：10 道の駅があったので仮眠をとることにした。
30分くらい仮眠したと思う。
残り40㎞ほど。脚が重くなかなか進まない。
田舎道を通っている時、雨でよくわからなかったがカエルがたくさん路面で飛び跳ねていた。
雨はどんどん強まっていた。
米沢市へ入った時は、ようやく戻って来れた…と心から安堵した。
7/15（月）1：24 Finish 601.1㎞ ファミリーマート米沢塩井店
参考タイム 【23:48 ～ 21:00 】
日付を跨いでしまった。4時間24分オーバーしている。
もうDNFしたので寄る必要は全くなかったけど、最後までやり切りたかったので寄った。
後日談
駐車場にビンディングシューズを忘れてきてしまったことが帰宅後判明。
荷物を降ろす時に見当たらず、車に入れた記憶がないことに気づいた。
靴を履き替えた時に車に乗せずそのまま置いてきてしまったようだ。
ランドヌール宮城へ報告し、市役所で預かってもらっていることが判明した。
次回に向けて
600㎞を走るにあたり、以下の3点が大きな課題となる。
・睡眠
前日仕事後少し仮眠とっただけで出発し、そもそも睡眠時間が足りていなかった。
ブルベ中も眠気に襲われて落車事故起こしてしまった。
ブルベ400㎞の時は、吐き気はひどかったが眠気はこれほどではなかった。
吐き気は辛いが眠気は事故につながるため危険。
・吐き気
前回のブルベ400㎞と同様、胃が気持ち悪く後半はほぼ飲まず食わず。
胃薬は早めに飲んでいたが効果は不明。一旦気持ち悪くなってしまうと、胃薬を飲んでも治まらなかった。
吐くという行為はつらいので何も口にできずにいたが、胃に何もなくなると胃酸で喉がやられる。
なのでなんでもいいから胃に何かいれておいたほうがいいのかも？と思った…。
ヒルクライムで時間かかりすぎ、体だけでなく精神面でも大きなダメージをくらった。
これに関しては日頃からヒルクライム練習して鍛えるしかないと思う…。
ヒルクライムレースのためではなく、長距離走ったうえでヒルクライムできる体力が必要だ。
600㎞走ってみて、人間の可能性と脆さについて体感できたように思う。
日常に戻って来て、当たり前のことがとても貴重なものに思えた。
行って来てから10日以上経過してしまい、記憶は次第に薄れてきている。
日常の中に浸かり日々を過ごすことが当たり前になった時、再びブルベに参加したくなるのかもしれない。
